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以前は心臓病などの持病がある場合は、妊娠は望めないと言われていました。しかし医療技術が進歩した現代においては、心疾患女性でも安全に妊娠出産することができるようになってきました。

母体だけでなく胎児にも血液を送らなければいけなくなりますので、妊娠をすると心臓にかかる負担は大きくなります。妊娠35〜36週の血液量は通常の5割増になるといわれています。妊婦が心臓病の場合は、負担に耐えることができず心不全を起こしたり、十分に血液を確保することができないために、胎児が発育不良になることもあります。

妊娠中は安静時であっても睡眠中であっても心臓は常に軽い運動をしている状態であるいえます。休息・睡眠を十分にとり細心の注意が必要です。

分娩時には陣痛発作時ごとに脈拍数が増加し、間欠期には元の脈拍数に戻ります。出産をきっかけに重症化してしまうこともあるため、分娩時には特に厳重な管理が必要です。

お産の流れにそって行う経腟分娩では子宮収縮によって数時間以上かけて、循環動態が妊娠前にもどるのに対して、帝王切開術の場合は数分で急変するので、心臓に対しては経腟分娩より帝王切開術のほうが負担となることが多くなることになります。心疾患があるからといって、必ずしも帝王切開をする必要はありません。もちろん帝王切開になることもありますが、その理由は、普通の妊婦さんが帝王切開になるのと同様の場合です。

出産後は、子宮に流れていた血液が全身にまわるようになり、大きな変化が血流にあるため、約二週間は入院して経過を観察します。

重度の心臓病がある場合は、自分の命にかかわることもあるため、妊娠をする前に主治医と十分に話し合いをしておくことが必要です。

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